


私が関与している国際業務は、海外のメンバーファームと提携して海外の上場会社の国内子会社を監査することなどが多いです。国際業務は、海外メンバーファームの外国人と一緒に会社を訪問することや海外との電話会議をすることなど、英語でコミュニケーションを取る機会はやはり多くなります。また、海外で世界中の専門家とトレーニングを行うなど、ちょっと「違う」経験が出来るという特徴もあります。会社によっては国際会計基準や米国基準等を適用していることもあるため、日本基準との相違点や国際的な会計基準の動向についてタイムリーにアップデートして柔軟な対応をすることが求められます。また、業務を通じて他国の監査スキルを肌で感じることが出来るため、大変な面もある一方、経験しておくと国内の監査業務に対する見方も変わってきます。
会計士の仕事は社会から求められる期待が大きく、新人であっても「先生」と呼ばれることもあります。自分も期待を裏切らないよう、若手の頃は背伸びをして、「わかっているふり」をしたことは何度もあります。シニアスタッフになった頃、自分が業務を通じて無意識の間にそれなりのレベルに達しているようだということにふと気付きました。それからは自信がついて、「わからないことは、わからないと言っていい」「チームプレーだから皆で考えればいい」と思えるようになり、「教えてください」と素直に口に出せるようになりました。「本当に凄い人は、周りにたくさん専門家を抱えている人だ」――太陽は後輩に丁寧に指導して、わからないことがあれば皆で考えるという文化があるので、分からないことがあればちゃんと聞くことが大事です。そうしていろいろな業務にチャレンジしているうちに、自分の得意分野が見えてきて、今度は自分が教える側に回るのだと思います。